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ARTICLE · 廃校活用

廃校×IT・コワーキング:事例集の10事例、用途地域と市街化調整区域、お試しサテライトオフィスと交付金

廃校をサテライトオフィスやコワーキングスペースに使うときに確かめることをまとめた。文部科学省の実態調査の企業等の施設・創業支援施設の件数、事例集でオフィスやコワーキングスペースを置いている10事例の契約の形と改修費、建築基準法の用途変更と用途地域、都市計画法の市街化調整区域、総務省のお試しサテライトオフィスの特別交付税措置、内閣府の交付金と企業版ふるさと納税を、条文と省庁の資料で確かめて載せる。

この記事の要点

  • 文部科学省の実態調査(令和6年5月1日現在)では、活用されている廃校の用途のうち企業等の施設・創業支援施設が1,207件で、企業や法人等の施設1,138件と創業支援施設69件に分かれる。校舎と屋内運動場を分けて数えた複数回答で、オフィスだけの件数は出していない
  • 事例集の47事例を読むと、オフィスやコワーキングスペース、テレワーク用のスペースを置いているのは10事例。事業者に貸しているのは6事例(うち有償は島田市と宮若市)で、4事例は自治体が転用した。周防大島町は旧和田小学校を企業に無償で貸してサテライトオフィスにし、改修費は総額約4,652万円
  • 事務所は建築基準法の別表第一に無いので、学校を事務所に変えるだけなら用途変更の確認は要らない。ただし階数が2以上か延べ面積が200㎡を超える建物で大規模の修繕や模様替をするなら、確認が要る。第一種・第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、田園住居地域の建てられる建築物に事務所は無く、市街化調整区域では都市計画法の許可が要る
対象読者・読む前に確認したいこと

こんな方に

  • 廃校を活用したサテライトオフィス・コワーキングスペースの開設を検討している自治体・事業者
  • 地方へのサテライトオフィス進出を検討しているIT企業・スタートアップ
  • 地方創生・企業誘致の実務に携わる自治体担当者

前提となる知識

  • サテライトオフィス・コワーキングスペースの基本的な概念
  • 廃校活用制度の基礎知識(貸付・譲渡の仕組み)
この記事の内容

廃校をオフィスに使う前に確かめること

実態調査で企業等の施設・創業支援施設がどう数えられているかと、先に確かめる3つ

活用されている廃校の用途のうち、企業等の施設・創業支援施設

1,207件

企業や法人等の施設1,138件、創業支援施設69件。校舎と屋内運動場を分けて数えた複数回答(令和6年5月1日現在)

周防大島町が旧和田小学校をサテライトオフィスにした改修費の総額

約4,652万円

うち自治体負担額約1,931万円、事業者負担額約1,721万円、補助金額約1,000万円(事例集)

第二種中高層住居専用地域で、事務所などに使う部分の床面積の合計の上限

1,500㎡

超えるものと、3階以上の部分を事務所などに使うものは建てられない。政令で定めるものと特定行政庁の許可を受けたものを除く(建築基準法第48条第4項・別表第二(に)項)

文部科学省の実態調査は、活用されている廃校の用途を件数で数えている。企業等の施設・創業支援施設は1,207件で、企業や法人等の施設1,138件(校舎741件、屋内運動場397件)と創業支援施設69件(校舎48件、屋内運動場21件)に分かれる。前回調査(令和3年5月1日現在)では、企業や法人等の施設が947件、創業支援施設が73件だった。件数は複数回答で、校舎と屋内運動場を分けて数えている。調査は企業や法人等の施設の中身を分けておらず、オフィスだけの件数は出していない。同じ区分名を使う文部科学省の事例集では、事例1のせんべい工場や事例9の製材工場も企業や法人等の施設に入っている。前回調査は平成14〜令和2年度、今回は平成16〜令和5年度に廃校になった学校を数えているので、差をそのまま増えた数として読むことはできない。

廃校の母数。累計8,850校、現存7,612校、活用5,661校(74.4%)、未活用1,951校でうち用途未決定1,503校。
未活用の1,951校のうち、用途が決まっていないのは1,503校出典: 文部科学省 令和6年度「廃校施設活用状況実態調査」(令和6年5月1日現在)

廃校をサテライトオフィスやコワーキングスペースに使うときは、先に次の3つを確かめる。並べ方は本記事の整理である。

  1. 用途地域と市街化調整区域。学校は低層住居専用地域にも建てられるが、事務所は建てられる建築物に入っていない
  2. 建物の貸し方と改修費の分け方。事例集の10事例でも、無償で貸すか、有償で貸すか、自治体が転用するかが分かれている
  3. 通信回線。周防大島町の事例では、町が独自に全町へ光ケーブルを敷いて高速通信網を確保できたことも、企業の進出につながったと考えられるとしている

事例集でオフィスやコワーキングスペースを置いている10事例

10事例の使い方、契約の形、改修費、補助金等と、周防大島町・宮若市・八頭町・飯綱町・立山町・高畠町・新居浜市の進め方

文部科学省の事例集は47事例を載せている。事例のページにサテライトオフィス、起業者などに貸すオフィス、レンタルオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペース、テレワーク用のスペースが出てくる事例を数えると10事例で、使い方と契約の形は次のとおり。数え方は本記事のもので、事例集がこの分け方をしているわけではない。

事例元の学校オフィスなどの置き方事業者(契約の形)
山形県高畠町(事例6)旧時沢小学校高畠熱中小学校。NPO法人の活動のほか、起業者へのオフィスとしての貸出しもしているNPO法人はじまりの学校(無償貸与)
富山県立山町(事例16)旧谷口小学校立山町文化情報発信ステーション。1・4階をリングロー株式会社に貸し、2・3階は町の埋蔵文化財センターと郷土資料館リングロー株式会社(無償貸与)
長野県飯綱町(事例20)旧三水第二小学校、旧牟礼西小学校いいづなコネクトEAST・WEST。企業の事業所、貸し会議室、コワーキングスペースなど飯綱町(指定管理者:株式会社カンマッセいいづな)(転用)
静岡県島田市(事例22)旧湯日小学校グランピング施設。校舎にワーケーションができるテレワーク施設など株式会社アイワコネクト(有償貸与)
鳥取県八頭町(事例31)旧隼小学校隼Lab.。2・3階にコワーキングスペースやシェアオフィスなど株式会社シーセブンハヤブサ(無償貸与)
山口県周防大島町(事例35)旧和田小学校株式会社ビジコムの周防大島サテライトオフィス株式会社ビジコム(無償貸与)
愛媛県新居浜市(事例38)旧若宮小学校ワクリエ新居浜。レンタルオフィスやコワーキングルーム新居浜市(転用)
福岡県宮若市(事例40)旧吉川小学校AI研究開発施設。ミーティングルーム、シェアオフィス、コワーキングスペース株式会社トライアルリアルエステート(有償貸与)
佐賀県佐賀市(事例41)旧富士小学校佐賀古湯キャンプ。簡易宿泊施設が中心で、サテライトオフィススペースや会議室もある佐賀市(指定管理者:株式会社佐賀古湯キャンプ)(転用)
沖縄県うるま市(事例47)旧浜中学校浜比嘉島地域交流拠点施設。2階にコワーキングスペースやサテライトオフィスうるま市(転用)

10事例のうち、事業者に貸しているのは6事例(有償は島田市と宮若市の2事例)で、4事例は自治体が転用している。

改修費と使った補助金等は次のとおり。改修費は施設全体の額で、オフィスやコワーキングスペースの部分だけの額ではない。

事例改修費使った補助金等
高畠町(事例6)総額約2,797万円(うち自治体負担額約497万円、補助金額約2,300万円)地方創生先行型交付金(内閣府)
立山町(事例16)総額約9,000万円(自治体負担)辺地対策事業債、地域活性化事業債、緊急防災・減災事業債(いずれも総務省)
飯綱町(事例20)いいづなコネクトEAST約2億2,200万円、いいづなコネクトWEST約2億5,000万円(うち自治体負担額約2億7,700万円、補助金額約1億9,500万円)地方創生推進交付金(内閣府)
島田市(事例22)総額約4億600万円(うち自治体負担額約600万円、事業者負担額約3億7,600万円、補助金額約2,400万円)地方創生テレワーク交付金、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(いずれも内閣府)
八頭町(事例31)総額約1.8億円(うち自治体負担額約9,000万円、補助金額約9,000万円)地方創生拠点整備交付金(内閣府)
周防大島町(事例35)総額約4,652万円(うち自治体負担額約1,931万円、事業者負担額約1,721万円、補助金額約1,000万円)ビジネス環境整備支援事業補助金、サテライトオフィス誘致推進事業補助金(いずれも山口県)
新居浜市(事例38)総額約5億2,400万円(うち自治体負担額約2億7,400万円、補助金額約2.5億円)地方創生拠点整備交付金(内閣府)
宮若市(事例40)総額約3億2,684万円(うち自治体負担額約1億1,768万円、補助金額約2億916万円)地方創生拠点整備交付金、地方創生推進交付金(いずれも内閣府)、一般補助施設整備等事業債(総務省)
佐賀市(事例41)総額約7.5億円(うち自治体負担額約4億円、補助金額約3.5億円)過疎対策事業債(総務省)、生産性革命に資する地方創生拠点整備交付金(内閣府)
うるま市(事例47)総額約2億500万円(うち自治体負担額約1,000万円、補助金額約1億9,500万円)新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(内閣府)

補助金等の名前は、どれも活用を始めた当時の制度である。いまの国の制度は「使える国の制度」の節に載せた。飯綱町、島田市、佐賀市、うるま市は、活用用途に宿泊施設も付いているので、宿泊施設の記事の6事例にも入っている。

周防大島町:光ケーブルと教室の並び

旧和田小学校は2014年3月に閉校した、1995年度に整備した比較的新しい施設だった。町はまち・ひと・しごと創生総合戦略などに基づき、ケーブルテレビの光インフラを使ったICT企業の誘致などを検討していた。県を介して、東京に本社を置くICT関連企業の株式会社ビジコムから声がかかり、県と共同で条件を協議して、2016年2月に町と同社が進出協定を結び、同年7月にサテライトオフィスを開いた。民間企業による光回線網の導入の見込みが立たないなか、町が独自に全町へケーブルテレビ網(光ケーブル)を敷いており、島しょ部のサテライトオフィスと本社・顧客との高速通信網を確保できたことも、企業の進出につながったと考えられるとしている。各教室が直線の廊下でつながっていて、事務室、企画開発室、テレビ会議室などの動線が良く、大幅な改修が要らなかった点もメリットに挙げている。

宮若市:設計は企業、施設整備は市

市は、市内に研修施設などを持ちITに強みのあるトライアルグループから廃校活用の提案を受け、情報産業の育成を主な目的に官民連携の取組の検討を始めた。構想は市と企業で合意していたが、事業のスケジュールに大きな差があり、調整に苦労した。事業の速度を上げるため、首長と企業のトップが直接対話を重ね、設計業務は企業の負担、その後の施設整備は市が行う役割分担にして、市の予算計上や契約事務にかかる時間を大幅に減らした。市の財政のメリットには、維持管理費の削減に加えて貸付けで歳入を確保できていることを、企業のメリットには、施設整備を市が行うので初期費用の負担が無いことを挙げている。

八頭町:住民を交えた協議会とまちづくり会社

町は2015年に策定した総合戦略で、空き施設を使ったサテライトオフィスの開設を検討した。地域住民を交えた協議会と、民間企業・地域金融機関を加えたまちづくり事業会社設立準備委員会をつくり、運営体制や施設整備の意見を集めた。2017年に町が校舎をリノベーションし、地域の民間企業などを中心に新たに設立されたまちづくり会社に無償で貸した。1階にはカフェやショップ、看護協会、地域福祉組織などが入り、2・3階にはコワーキングスペースやシェアオフィスなどを置いた。事業の検討の進み具合に応じて住民説明と議会説明を行い、地域住民を交えた運営協議会もつくった。

飯綱町:住民の検討会から、まちづくり会社の指定管理へ

町は2016年に、2018年3月に町内の4つの小学校を閉校して2校にする方針を決めた。廃校になる2つの小学校区の住民を中心に約2年の検討会を行い、2017年に提言書が町に出された。町は2018年度から地方創生推進交付金を使って改修工事に着手し、いいづなコネクトEASTを2020年、WESTを2021年に開業した。まちづくり会社を設立し、その会社が指定管理者として施設を管理運営している。事業展開の財源は、自治体からふるさと納税の一部業務の委託を受けて確保したとしている。

立山町:建物の一部を貸す

旧谷口小学校は2002年に廃校になり、2007年度から町の埋蔵文化財センターと郷土資料館に使われていた。2018年度にリングロー株式会社から、文部科学省の「みんなの廃校プロジェクト」のホームページで施設情報を見たと連絡があり、協議を始めた。町議会や地元住民への説明を経て同社に無償で貸すことにし、1・4階を同社に貸して、2・3階は引き続き埋蔵文化財センターと郷土資料館にしている。町でサテライトオフィスなどを誘致した前例が無く、有償と無償のどちらで貸すか、建物の全部ではなく一部を貸すこと、埋蔵文化財センターの移設の方法と時期などの調整に苦労したとしている。

高畠町:教室を起業者に貸すオフィスに

旧時沢小学校は2009年度で閉校した。2015年度に内閣府の地方創生先行型交付金事業に採択され、総務省の「ふるさとサテライトオフィス」に指定されて、同年10月にNPO法人はじまりの学校を事務局に「高畠熱中小学校」を開いた。教室だったスペースは起業者にとって程よい広さのオフィスになるので、ネットワーク設備や空調を整えて貸出用に適した施設にしたとしている。起業者へのオフィスとしての貸出しを含め、広く町民なども使える施設にするのは町の廃校利活用で初めての試みで、関係法令の整備などに課題があったが、関係部局との調整で可能にした。

新居浜市:アクションプランを説明の土台に

旧若宮小学校は2017年度に閉校し、2020年度に改修して、2021年6月に生涯活躍のまち拠点施設「ワクリエ新居浜」になった。レンタルオフィスやコワーキングルームを置いて起業支援や新たな産業振興に取り組み、働き方改革に対応したリモートワークの拠点にも使われている。市は総合戦略の策定を受けて「RCC新居浜アクションプラン」をつくり、旧若宮小学校を生涯活躍のまち拠点施設として整備する目標を掲げた。2019年6月に「若宮小学校施設活用基本計画」を策定し、同年に財源となる地方創生拠点整備交付金の採択を受けた。アクションプランは、庁内、地域、議会への説明や民間事業者の参画で、関係者の理解を得る基礎資料になったとしている。

建築基準法と都市計画法で確かめること

用途変更の確認、大規模の修繕と模様替、用途地域の制限と許可、市街化調整区域の許可、福知山市の地区計画の例

用途変更の確認と、大規模の修繕・模様替

建築物の用途を変更して、別表第一(い)欄の用途に供する特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が200㎡を超えるものにする場合は、確認の手続きの規定が準用される。別表第一(い)欄は劇場、病院、ホテル、学校、百貨店、倉庫、自動車車庫などで、事務所は入っていない。第2条第2号の特殊建築物の定義に挙がる用途にも、事務所は無い。学校を事務所に変えるだけなら、用途変更の確認の手続きは要らない。

ただし、階数が2以上か延べ面積が200㎡を超える建築物で、大規模の修繕や大規模の模様替をするときは、工事に着手する前に確認を受ける。大規模の修繕と大規模の模様替は、建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕と模様替である。改修の中身がこれに当たるかは、設計の段階で確かめる。確認の手続きの流れは廃校の用途変更と建築基準法の記事に載せた。

用途地域の制限

建築物の用途を変更する場合は、第48条第1項から第14項まで(用途地域等の制限)の規定を準用する。第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、田園住居地域の「建築することができる建築物」には、学校(大学、高等専門学校、専修学校及び各種学校を除く)は入っているが、事務所は、住宅で事務所などを兼ねるもののうち政令で定めるものしか入っていない。第二種中高層住居専用地域では、第一種中高層住居専用地域に建築することができる建築物以外の用途に供する部分の床面積の合計が1,500㎡を超えるものと、3階以上の部分をその用途に供するものを建築してはならない。第一種住居地域では、その床面積の合計が3,000㎡を超えるものを建築してはならない(いずれも政令で定めるものを除く)。

第48条の第1項から第14項までにはそれぞれただし書があり、特定行政庁が良好な住居の環境を害するおそれがないと認めるなどして許可した場合は、この限りでない。この許可をするときは、原則として、あらかじめ利害関係を有する者の出頭を求めて公開により意見を聴取し、建築審査会の同意を得る。廃校のある場所の用途地域を、市町村の都市計画の担当に確かめる。

市街化調整区域

市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内においては、都道府県知事の許可を受けなければ、建築物を改築し、又はその用途を変更して第29条第1項第2号若しくは第3号に規定する建築物以外の建築物としてはならない。第29条第1項第2号は農業、林業若しくは漁業の用に供する政令で定める建築物又はこれらの業務を営む者の居住の用に供する建築物、第3号は駅舎その他の鉄道の施設、図書館、公民館、変電所その他これらに類する公益上必要な建築物のうち政令で定めるものである。この節の都道府県知事は、指定都市又は中核市の区域内では、その市の長である。オフィスにするなら、許可が要るかと許可の基準を、開発許可の担当に確かめる。

国の手引き「スモールコンセッションのすすめ」は、学校施設が立地している地域は市街化調整区域など開発の規制が厳しいケースがあるとして、前提条件として法的規制を整理し、用途変更に向けた課題を洗い出しておくよう勧めている。例に挙げているのは京都府福知山市の旧中六人部小学校で、市街化調整区域にあり、用途変更や開発許可のハードルが非常に高い状況だった。市は元々その地区で地区計画を策定しており、学校の立地する区域は機能誘導区域で、建築可能な建築物に店舗・事務所等や沿道サービス施設が規定されていたため、用途の変更ができた。施設は民間事業者への賃貸借で体験型農業施設になった。


使える国の制度

お試しサテライトオフィスの特別交付税措置、地域未来交付金、企業版ふるさと納税、みんなの廃校プロジェクト

お試しサテライトオフィス(総務省)

総務省は、都市部の企業等がおおむね3日以上地方でお試し勤務をし、サテライトオフィスを開設するときの具体的なニーズなどを受入自治体に伝え、受入自治体がサテライトオフィスの誘致を進める取組を支援している。受入自治体がこの要綱に基づいて取り組む場合、令和9年度までの間、1団体あたり最大2年間まで特別交付税措置を講じる。対象は、都市部の企業等のお試し勤務の誘引に要する経費、お試し勤務環境の用意に要する経費、お試し勤務期間中の活動に要する経費で、算定は、対象経費の一般財源の合計額と1,000万円のいずれか低い額に0.5を乗じ、財政力補正を乗じた額である。都市部の企業等がサテライトオフィスの開設を正式に決定した後の支援の費用は対象外で、総務省への事前の申請などは要らない。

都市部企業等は、本店か主たる事務所が三大都市圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県)にあり、サテライトオフィスの開設を検討していることなどが条件である。受入自治体は都道府県か市町村で、区域の全部が首都圏整備法の既成市街地・近郊整備地帯などである団体は当たらない。お試し勤務環境の用意に要する経費の例は、お試し勤務オフィスの賃料、事務機器・事務用品の賃料と購入の経費、資産価値の向上につながらない原状復旧の経費、サテライトオフィスの適地調査で、建物の改修工事は例に無い。

地域未来交付金(内閣府)

地域未来交付金は令和7年度補正予算で創設された。地域未来推進型は、地場産業の付加価値向上など、地方公共団体の地域独自の取組を幅広く支援する。ソフト事業と拠点整備事業の補助率は1/2で、拠点整備事業の1事業あたりの事業計画期間の交付上限額(国費)は市区町村で10億円が目安。当初予算の推移の図では、令和7年度が新しい地方経済・生活環境創生交付金、令和8年度が地域未来交付金である。交付を受けられるのは地方公共団体で、地域未来推進型の交付を受けようとする地方公共団体は、交付金を充てて行う事業を記載した地域再生計画を作り、内閣総理大臣に認定を申請する。

令和7年6月の内閣府の資料は、その年度の新しい地方経済・生活環境創生交付金(第2世代交付金)が、サテライトオフィスの整備・利用促進などの取組を含めて地域の独自の取組を支援するとし、デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプ 地方創生テレワーク型)を廃止としていた。廃校をサテライトオフィスにする事業に地域未来交付金を充てられるかは、自治体が地域再生計画に書く事業として、内閣府の資料で確かめる。

事例集では、宮若市・八頭町・新居浜市が地方創生拠点整備交付金、佐賀市が生産性革命に資する地方創生拠点整備交付金、宮若市と飯綱町が地方創生推進交付金、島田市が地方創生テレワーク交付金、高畠町が地方創生先行型交付金を使っている。どれも活用を始めた当時の交付金である。

企業版ふるさと納税

国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに企業が寄附すると、法人関係税の税額控除で、企業の実質負担が約1割まで軽減される(適用期限は令和9年度末)。内閣府はサテライトオフィスの整備にも活用できるとし、整備の事例などをまとめた事例集・手引きを令和5年12月に作った。

みんなの廃校プロジェクト(文部科学省)

文部科学省は、活用用途を募集している全国の廃校施設の情報をみんなの廃校プロジェクトで集めて発信している。補助金ではない。立山町の事例では、企業がこのホームページで施設情報を見て町に連絡したことが、協議の始まりだった。


神山町の資料が書いていること

光ファイバー網、ITベンチャー企業など12社、社会増、空き家を改修したお試しハウスと蔵オフィス、ワークインレジデンス

徳島県神山町は2005年9月に光ファイバー網を完備し、ITベンチャー企業など12社がサテライトオフィスの設置・本社移転・新会社設立に動いた。2011年度の社会動態人口は町史上初の社会増となった。資料が紹介するオフィスには、空き家を改修した、クリエイターが仕事をするためのお試しハウス「オフィス・イン神山」や、プラットイーズの蔵オフィスがある。2014年度の神山町の法人税収の7%がサテライト関連だった。地域に雇用や仕事が無いなら、町の将来に必要と考えられる働き手や起業家を逆指名して移住してもらう「ワークインレジデンス」も紹介している。この資料に出てくるオフィスは、廃校ではなく空き家や蔵を使ったものである。

廃校×観光・宿泊施設:旅館業法の許可、用途地域と消防、農泊の補助、事例集の6事例

活用用途に宿泊施設が付いている6事例。うち飯綱町、島田市、佐賀市、うるま市は、この記事の10事例にも入る

制度

廃校の用途変更と建築基準法:福祉施設転用時の改修義務【2026年版】

用途変更の確認が要る面積、防火区画・排煙設備・内装制限の条件を条文で確かめた記事

ガイド

廃校活用の進め方:実態調査の数、活用用途を募集する廃校の一覧、財産処分の手続き、国の補助制度

実態調査の数と用途が決まらない理由、活用用途を募集する廃校の一覧、財産処分が報告で済む場合と国庫納付金が要らない場合、国庫補助制度の一覧

ガイド

廃校活用で使える補助金6省庁分まとめ【2026年版】

文部科学省の令和8年4月現在の一覧と各省の資料で、補助の割合と申請できる団体を整理した記事


次にやること

廃校の活用方針と改修予算を検討する際は、次の事項を確認する。

順確認・検討すること担当・相談先
1活用に関心のある事業者を探す。希望する用途や必要な条件を聞き、活用方針の検討に反映するサウンディング、地元事業者
2耐震診断とアスベスト調査の結果を確認する。未実施の場合は、調査の範囲と実施方法を検討する営繕担当
3調査結果に基づいて改修費を見積もり、解体する場合の費用と比較する設計事務所
4財産処分に必要な手続きを確認する。国庫補助を受けた校舎は、活用方法と処分制限期間に応じて、文科省の承認申請または報告の要件を確認する教育委員会、文科省
5用途を公表する前に、卒業生や地域団体に活用方針を説明し、意見を聞く同窓会、自治会

用途を確定する前に事業者の関心と必要な条件を確認し、借り手の見込みを踏まえて活用方針を検討する。


この記事で使った統計の出典

  1. 1文部科学省 令和6年度「廃校施設活用状況実態調査」資料3「主な活用用途」(令和6年5月1日現在)(2025) 出典を開く
  2. 2総務省「お試しサテライトオフィス推進要綱」(令和7年3月31日一部改正)(2025) 出典を開く
  3. 3建築基準法(昭和25年法律第201号)別表第二(e-Gov法令検索) 出典を開く
  4. 4文部科学省「廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト」(令和5年3月)事例6・16・20・22・31・35・38・40・41・47(2023) 出典を開く
  5. 5文部科学省「廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト」(令和5年3月)事例35(2023) 出典を開く
  6. 6文部科学省「廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト」(令和5年3月)事例40(2023) 出典を開く
  7. 7文部科学省「廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト」(令和5年3月)事例31(2023) 出典を開く
  8. 8文部科学省「廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト」(令和5年3月)事例20(2023) 出典を開く
  9. 9文部科学省「廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト」(令和5年3月)事例16(2023) 出典を開く
  10. 10文部科学省「廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト」(令和5年3月)事例6(2023) 出典を開く
  11. 11文部科学省「廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト」(令和5年3月)事例38(2023) 出典を開く
  12. 12建築基準法(昭和25年法律第201号)第87条第1項・第6条第1項第1号・別表第一(e-Gov法令検索) 出典を開く
  13. 13建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第2号(e-Gov法令検索) 出典を開く
  14. 14建築基準法(昭和25年法律第201号)第6条第1項・第2条第14号・第15号(e-Gov法令検索) 出典を開く
  15. 15建築基準法(昭和25年法律第201号)第87条第2項(e-Gov法令検索) 出典を開く
  16. 16建築基準法(昭和25年法律第201号)第48条(e-Gov法令検索) 出典を開く
  17. 17都市計画法(昭和43年法律第100号)第43条第1項(e-Gov法令検索) 出典を開く
  18. 18都市計画法(昭和43年法律第100号)第29条第1項第2号・第3号(e-Gov法令検索) 出典を開く
  19. 19国土交通省・内閣府「スモールコンセッションのすすめ~遊休公的施設の利活用のための手引き~」(令和8年5月)STEP1-2(2026) 出典を開く
  20. 20総務省「お試しサテライトオフィス推進要綱」(令和7年3月31日一部改正)第3・別添(2025) 出典を開く
  21. 21内閣官房地域未来戦略本部事務局、内閣府地方創生推進事務局・地方創生推進室「地域未来交付金について」(令和8年4月)(2026) 出典を開く
  22. 22内閣府ほか「地域未来交付金制度要綱」(令和8年2月4日)(2026) 出典を開く
  23. 23内閣府地方創生推進室「地方創生テレワークの推進に向けて」(令和7年6月)(2025) 出典を開く
  24. 24総務省掲載「神山プロジェクトのポイント」(NPO法人グリーンバレー)(2016年) 出典を開く

参考文献

廃校施設活用状況実態調査(令和6年5月1日現在)/文部科学省 (2025)

廃校活用事例集 未来につなごう みんなの廃校プロジェクト/文部科学省 (2023)

~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクト/文部科学省 (2026)

建築基準法(昭和25年法律第201号)/e-Gov法令検索 (e-Gov)

都市計画法(昭和43年法律第100号)/e-Gov法令検索 (e-Gov)

スモールコンセッションのすすめ~遊休公的施設の利活用のための手引き~/国土交通省総合政策局社会資本整備政策課、内閣府民間資金等活用事業推進室 (2026)

お試しサテライトオフィス−地方でのお試し勤務を支援します!/総務省 (2026)

お試しサテライトオフィス推進要綱/総務省 (2025)

地方創生テレワークの推進に向けて/内閣府地方創生推進室 (2025)

地域未来交付金について/内閣官房地域未来戦略本部事務局、内閣府地方創生推進事務局・地方創生推進室 (2026)

地域未来交付金制度要綱/内閣府ほか (2026)

神山プロジェクトのポイント/NPO法人グリーンバレー(総務省掲載) (2016)

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訂正の内容

  1. :改修費を新築の1/3〜1/5とする坪単価と、コワーキングの料金の相場を、数字カードと要約に書いていました。裏付けが無く、削除しました。

    訂正前
    廃校改修のオフィス転用費用は坪15〜40万円で、新築オフィスビル(坪80〜120万円)の1/3〜1/5/個室ブースの月額料金の相場は月1.5〜5万円で、都心部コワーキングは月3〜10万円/新築比で改修費を1/3〜1/5に圧縮できます(Threads投稿文)
    訂正後
    数字カードは、実態調査の企業等の施設・創業支援施設1,207件、事例集の周防大島町の改修費の総額約4,652万円、建築基準法別表第二の1,500㎡に差し替え

    理由 坪単価も料金の相場も、1/3〜1/5という比率も出典が無く、本文では「この記事が置いた前提」と断っていた数字でした。要約とThreads投稿文には、その断りが付いていませんでした。自分の案件の見積もりの代わりに読まれるおそれがあるため、出典のある数字に差し替えています。

  2. :改修費の内訳と総額、賃料の設定、月の収支と投資回収の年数などを目安として書いていました。どれも裏付けが無く、削除しました。

    訂正前
    改修内容ごとの坪単価(通信設備3〜8万円/坪など)と、延床面積1,000㎡の校舎で総額4,500万円〜1.2億円/賃料は地域の民間オフィス相場の50〜70%、個室オフィス5〜15万円/室などの料金表/月額収入約79万円、月額支出約50〜85万円、投資回収期間7〜15年、開業初年度の稼働率30〜40%/コミュニティマネージャーの人件費月額25〜40万円、稼働率70%を超えたら次のフロアを改修、イベント1回3〜10万円、合宿1泊1人5,000〜10,000円、カフェ月20〜50万円
    訂正後
    事例集の10事例の改修費の総額と、自治体負担額・事業者負担額・補助金額の内訳を載せる

    理由 改修費、賃料、収支、稼働率、人件費、単価のどれにも出典がありませんでした。事例集に書かれている実際の改修費と負担の分け方に置き換えました。事例集の改修費は施設全体の額で、オフィスの部分だけの額ではありません。

  3. :教室の広さ、賃借料と都心の賃料の相場、通信環境の推奨水準と回線の整備費用を書いていました。出典が無く、削除しました。

    訂正前
    教室は標準で約63㎡(約19坪)で4〜8名のチームオフィスに適する/廃校の賃借料は無償貸付または月額0〜5万円の低額貸付が一般的で、都心部のオフィス賃料は坪単価月1〜3万円/IT企業の誘致で通信環境は最も重要な要素で、光回線1Gbps以上、Wi-Fi 6、2回線以上、UPSを最低限確保する/高度無線環境整備推進事業等の国庫補助で回線を引く必要があり、整備費用は1校あたり数百万円〜数千万円
    訂正後
    周防大島町では、民間企業による光回線網の導入の見込みが立たないなか、町が独自に全町へケーブルテレビ網(光ケーブル)を敷いており、島しょ部のサテライトオフィスと本社・顧客との高速通信網を確保できたことも企業の進出につながったと考えられる(事例集)

    理由 63㎡、賃借料と賃料の相場、通信の推奨水準、1校あたりの整備費用は、どれも出典が見つかりませんでした。通信回線については、事例集に書かれている周防大島町の例に置き換えました。

  4. :使える補助金として、令和3年度予算の公募の条件と、廃止された交付金の型を、年度を書かずに載せていました。

    訂正前
    総務省の情報通信利用促進支援事業費補助金は、サテライトオフィスの整備事業に対し、事業費の1/2(補助上限2,000万円)を補助する/デジタル田園都市国家構想交付金はサテライトオフィス整備を含む事業に活用できる/お試しサテライトオフィス制度や地方創生関連交付金を組み合わせることで、自治体と事業者の初期投資リスクを分散できる/みんなの廃校プロジェクトは廃校施設の活用希望者と自治体をマッチングする仕組み
    訂正後
    お試しサテライトオフィス推進要綱(令和7年3月31日一部改正)の特別交付税措置と、内閣府の資料(令和7年6月)にある新しい地方経済・生活環境創生交付金と企業版ふるさと納税を、要綱と資料の記述で載せる。みんなの廃校プロジェクトは文部科学省のページの説明に合わせる

    理由 1/2・上限2,000万円は、総務省の報道資料では、令和3年度予算の情報通信利用促進支援事業費補助金(地域サテライトオフィス整備推進事業)の提案の公募の条件でした。内閣府の令和7年6月の資料は、デジタル田園都市国家構想交付金の地方創生テレワーク型を廃止としています。お試しサテライトオフィスの特別交付税措置は、お試し勤務の誘引、お試し勤務環境の用意、お試し勤務期間中の活動の経費が対象で、企業がサテライトオフィスの開設を正式に決めた後の支援の費用は対象外です。要綱の経費の例に、建物の改修工事はありません。みんなの廃校プロジェクトは、文部科学省のページでは、活用用途を募集している廃校施設の情報の集約・発信、イベントの開催、事例の紹介をする取組と説明されています。

  5. :自治体名の無い高知県の事例、料金に出典の無い世田谷区の施設、成功条件の表、神山町の成功要因を書いていました。確かめられず、削除しました。

    訂正前
    高知県では複数の廃校がIT企業のサテライトオフィスとして活用されていて、成功事例に共通するのは、移住する企業が地方に何を求めるかの明確化と、受け入れる地域の意識改革/世田谷区では廃校となった中学校の校舎をクリエイター向けのインキュベーション施設に転用し、月額1.5万円〜の個室オフィスを提供した/成功条件の共通項(最寄り駅・空港から1時間以内、食事・買い物・医療施設が車で15分以内など)/神山町の成功の要因は、地域住民と移住者の交流の場を意図的に設計した点にある
    訂正後
    名前と出典のある事例集の10事例に差し替え、神山町は資料に書かれている光ファイバー網、空き家を改修したお試しハウス、蔵オフィス、ワークインレジデンスを載せる

    理由 高知県の事例は自治体名も学校名も無く、確かめようがありませんでした。世田谷区の施設の料金と、成功条件の表の時間の目安にも出典がありませんでした。神山町の資料に、地域住民と移住者の交流の場を意図的に設計したという記述は見当たりません。資料が紹介するオフィスは空き家の改修や蔵を使ったもので、廃校の事例でもありません。

  6. :廃校の維持管理費が財政を圧迫している、IT・コワーキングへの転用は初期投資が小さく波及効果が大きい、通信と交流の設計が無いと定着率が低い、と書いていました。出典が無く、削除しました。

    訂正前
    約25%の廃校施設は未活用のまま残されており、維持管理費が自治体財政を圧迫している/IT企業のサテライトオフィスやコワーキングスペースへの転用は、初期投資が比較的小さく、地域への経済波及効果が大きい手法として注目されている/成功の鍵は光回線1Gbps以上の整備と地域コミュニティとの接点設計にあり、単なる安いオフィスでは企業の定着率が低い/地元の農業・製造業・観光業との接点をつくると、企業にとってこの地域にいる理由が生まれる
    訂正後
    実態調査の件数と、事例集で自治体と事業者が挙げているメリットだけを書く

    理由 未活用が25.6%であることは実態調査にありますが、維持管理費が財政を圧迫しているという記述、初期投資と波及効果の比較、定着率と地元企業との接点についての記述は、どれも出典がありませんでした。

  7. :使える国の制度に、令和7年度の交付金の名前で書いていました。令和8年度の地域未来交付金に直しました。

    訂正前
    新しい地方経済・生活環境創生交付金(第2世代交付金)は、サテライトオフィスの整備・利用促進などの取組を含めて地域の独自の取組を支援する。拠点整備事業は補助率1/2(内閣府の令和7年6月の資料)
    訂正後
    地域未来交付金は令和7年度補正予算で創設され、地域未来推進型のソフト事業と拠点整備事業の補助率は1/2。交付を受けるには自治体が地域再生計画を作り認定を申請する(内閣官房・内閣府の令和8年4月の資料と制度要綱)

    理由 同じ日にこの節を書き直したとき、令和7年6月の資料だけを見て、令和8年度の制度を確かめていませんでした。令和8年4月の資料の当初予算の推移では、新しい地方経済・生活環境創生交付金は令和7年度の名前で、令和8年度は地域未来交付金です。令和8年4月の資料には、サテライトオフィスの整備を例に挙げた記述は見当たりませんでした。

  8. :「次にやること」の表で、財産処分の手続きがいつも承認を要するように読める書き方でした。

    訂正前
    国庫補助を受けた校舎は文科省の承認が要る
    訂正後
    国庫補助を受けた校舎を処分制限期間内に学校以外に使うときは文科省の承認が要る(要件を満たせば報告で済む)

    理由 文部科学省の財産処分手続のページは、処分制限期間内に学校教育以外の用途で使うときに承認と国庫納付が要り、一定の要件を満たせば国庫納付をせず報告書の提出で済むとしています。報告で済む場合を落としていました。

  9. :神山町の光ファイバーと社会増について、出典を数字が書いてあるページに差し替えました。

    訂正前
    徳島県神山町は、全域光ファイバー網の整備とコワーキングスペースの開設を進め、IT系企業の誘致に成功した。2011年には統計開始以来初めて転入人口が転出人口を上回った(出典は総務省 お試しサテライトオフィス事例)
    訂正後
    神山町は2005年9月に光ファイバー網を完備し、ITベンチャー企業など12社がサテライトオフィスの設置・本社移転・新会社設立に動いた。2011年度の社会動態人口は町史上初の社会増となった(出典は総務省掲載「神山プロジェクトのポイント」)

    理由 出典にしていた総務省のお試しサテライトオフィスのサイトは取り組みの入口で、光ファイバーを整備した年も社会増の年も載っていません。同省が掲載しているNPO法人グリーンバレーの資料「神山プロジェクトのポイント」に、2005年9月の光ファイバー網完備と、2011年度の社会動態人口が町史上初の社会増になったことが書かれています。コワーキングスペースという言い方も資料になく、資料の言葉であるサテライトオフィスに直しました。

ご自身の案件で確認すること

  • 検討している廃校の用途地域はどこか。低層住居専用地域や第一種中高層住居専用地域なら、事務所として使えるかを特定行政庁に確かめたか
  • 建物の全部を貸すのか、一部を貸すのか。立山町のように、自治体の施設と同じ建物に入る形も考えたか
  • 無償で貸すのか、有償で貸すのか、自治体が転用して指定管理者に任せるのか。改修費の分け方と、設計と施設整備をどちらが行うかを決めたか

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