神山町の人口と転入・転出
町の推移表から、人口、転入と転出、転入が転出を上回った年度
神山町の人口
4,542人
令和8年9月1日現在。うち外国人84人
平成23年度に転入が転出を上回った数
12人
転入151人、転出139人。推移表に転入と転出が載る昭和45年度から初めて
町内のサテライトオフィス
11社
2014年10月28日時点、地元雇用29名
神山町の人口は令和8年9月1日現在4,542人(うち外国人84人)で、世帯数は2,443である。町の推移表では、昭和30年度に20,502人だった人口が、令和7年度に4,529人になっている(どちらも各年度の3月31日現在)。
推移表のうち、平成22年度から令和7年度までの転入と転出は次のとおり。△は転出のほうが多い年度である。
| 年度 | 転入 | 転出 | 転入から転出を引いた数 | 人口(3月31日現在) |
|---|---|---|---|---|
| 平成22年度 | 127 | 151 | △24 | 6,465 |
| 平成23年度 | 151 | 139 | 12 | 6,350 |
| 平成24年度 | 139 | 167 | △28 | 6,239 |
| 平成25年度 | 159 | 182 | △23 | 6,088 |
| 平成26年度 | 111 | 147 | △36 | 5,927 |
| 平成27年度 | 109 | 174 | △65 | 5,737 |
| 平成28年度 | 140 | 171 | △31 | 5,577 |
| 平成29年度 | 107 | 157 | △50 | 5,399 |
| 平成30年度 | 109 | 135 | △26 | 5,271 |
| 平成31年度 | 150 | 146 | 4 | 5,173 |
| 令和2年度 | 126 | 99 | 27 | 5,097 |
| 令和3年度 | 116 | 145 | △29 | 4,933 |
| 令和4年度 | 163 | 151 | 12 | 4,815 |
| 令和5年度 | 178 | 125 | 53 | 4,735 |
| 令和6年度 | 142 | 151 | △9 | 4,594 |
| 令和7年度 | 169 | 128 | 41 | 4,529 |
転入は、推移表に転入と転出が載る昭和45年度から令和7年度まで、どの年度も100人を超えている(最も少ないのは平成19年度の105人)。転入が転出を上回ったのは平成23年度の12人が最初で、その後は平成31年度(4人)、令和2年度(27人)、令和4年度(12人)、令和5年度(53人)、令和7年度(41人)である。平成22年度からは、出生から死亡を引いた数が毎年度100人以上の減少で、人口はどの年度も減っている。
グリーンバレーの資料は、2011年度の社会動態人口を町史上初の社会増とし、移住交流支援センターを経由した2010〜13年度の移住者を58世帯105名(子ども27名)、平均年齢30才前後としている。
グリーンバレーの歩み
総務省に掲載された資料の年表、神山アーティスト・イン・レジデンス、創造的過疎とワークインレジデンス、神山塾
特定非営利活動法人グリーンバレー理事長の大南信也の資料は、神山町と徳島県のサテライトオフィスの歩みを次の年表にまとめている。
| 年月 | 資料の年表 |
|---|---|
| 1992年3月 | 神山町国際交流協会設立 |
| 1997年2月 | 徳島県が新長期計画「とくしま国際文化村プロジェクト」を発表 |
| 1997年4月 | 国際文化村委員会設置 |
| 1999年10月 | 神山アーティスト・イン・レジデンス(芸術家招聘事業) |
| 2002年1月 | 徳島県が「全県CATV網構想」を発表 |
| 2004年12月 | NPO法人グリーンバレー設立 |
| 2005年12月 | 神山町に高速インターネット回線を配備(総務省「加入者系光ファイバ網設備整備事業」) |
| 2007年10月 | 神山町移住交流支援センターの運営を受託 |
| 2008年6月 | ウェブサイト「イン神山」完成(総務省「地域ICT利活用モデル構築事業」)、ワークインレジデンスの運用開始 |
| 2010年10月 | サテライトオフィス第1号開設(Sansan「神山ラボ」) |
| 2010年12月 | 神山塾(厚生労働省「求職者支援訓練事業」) |
| 2012年1月 | 神山町史上初となる社会動態人口増を達成(12名) |
グリーンバレーの別の資料は、光ファイバー網の完備を2005年9月としている。グリーンバレーのページは、2004年に法人化し2017年から認定NPO法人になったこと、活動として神山アーティスト・イン・レジデンス(1999年〜)、神山町移住交流支援センターの運営(2007年〜)、神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックスの運営(2013年〜)、神山町農村環境改善センターと中学校体育館の指定管理、神山まるごと高専設立準備事業(2017年〜2023年)を挙げている。
神山アーティスト・イン・レジデンス
神山アーティスト・イン・レジデンス(KAIR)は1999年に始まった国際的なアート・プロジェクトで、毎年8月末から約2か月余りの期間、国内外から3〜5名のアーティストが神山町に滞在して作品を制作し、10月下旬から展覧会を開く。
創造的過疎とワークインレジデンス
資料は「創造的過疎」を、過疎化の現状を受け入れ、外部から若者やクリエイティブな人材を誘致することで「人口構成の健全化」を図るとともに、多様な働き方が可能な「ビジネスの場」としての価値を高め、農林業だけに頼らない、バランスの取れた、持続可能な地域を目指すこととしている。神山プロジェクトは、サテライトオフィス(場所を選ばない働き方が可能な企業の誘致)、ワークインレジデンス(仕事を持った移住者の誘致)、神山塾(職業訓練による後継人材の積極的な育成)の3つで、ワークインレジデンスは町の将来に必要と考えられる「働き手」「起業家」を逆指名する。
神山塾は6か月間の求職者支援訓練(厚生労働省所管)で、2010年12月に始まり、6期77名が修了した。資料は成果として、移住(約50%)とサテライトオフィスでの雇用(10名)を挙げている。
サテライトオフィスに使われた建物
2014年10月時点のサテライトオフィスの数と、資料が紹介するオフィスやお試し施設の建物
2014年10月28日時点の徳島県内のサテライトオフィス数と地元雇用数は、神山町11社29名、美波町6社6名、三好市5社7名、徳島市1社5名で、県内合計23社47名である。グリーンバレーの別の資料は、ITベンチャー企業など12社がサテライトオフィスの設置・本社移転・新会社設立に動いたとし、2014年度の神山町の法人税収の7%がサテライト関連だったとしている。
2つの資料が紹介するオフィス、お試し施設、ワークインレジデンスで開いた店の建物は次のとおり。
| 建物 | 使い方 | 資料 |
|---|---|---|
| 空き家 | 「オフィス・イン神山」(空家改修プロジェクト)。クリエイターが仕事をするためのお試しハウスで、地域活性化センター助成金とグリーンバレー資金を使った | 神山プロジェクトのポイント |
| 古民家、蔵 | プラットイーズのアーカイブ棟と蔵オフィス。番組情報(メタデータ)を放送局に配信する事業で、町内県内の雇用は20名 | 2つの資料 |
| 旧神領郵便局(明治初期建築) | サテライトオフィスのお試し体験施設。数日から数か月使う | 働き方の変化(テレワーク)を活用した地方創生 |
| 築150年の酒屋、元理髪店、元電気屋 | ワークインレジデンスで誘致したフレンチビストロ、総菜屋、オーダー靴店 | 神山プロジェクトのポイント |
| 古民家 | 「Week神山」の食堂棟。宿泊棟は杉と桧で新築 | 神山プロジェクトのポイント |
資料は神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックスについて、特許事務所のサテライトワークの開始、法律事務所からの連携の打診、体験宿泊施設の稼働を挙げている。建物の元の用途は書いていない。2つの資料のどちらにも、廃校をサテライトオフィスにした例は出てこない。
神山まるごと高専と旧神山中学校
開校日と定員、校舎と寮、学費と奨学金、ふるさと納税
神山まるごと高専(神山まるごと高等専門学校、学校法人神山学園)は2023年4月2日に開校した。定員は1学年40人で、全寮制、学科はデザイン・エンジニアリング学科である。
校舎「OFFICE」(大埜地校舎)は、元々棚田だった土地に神山杉を使って建てた木造平屋で、敷地面積8,193㎡、延床面積1,955㎡である。寮「HOME」(西上角校舎・学生寮)は、神山町から譲り受けたRC造4階建ての旧神山中学校をリノベーションしたもので、3学年分の寮室、食堂、図書室と、美術室や理科室などの特別授業の教室を備え、バリアフリーのためにエレベーター棟を増築した。敷地面積は15,671㎡、延床面積は3,879㎡で、HOMEでの生活は1年生から3年生までが対象である。神山町の中学校は神山中学校の1校で、令和4年に新校舎が完成している。
学費一覧は、入学金23万円、学費200万円、寮費120万円(学費と寮費は1年間の費用、税込)である。高専は、希望者全員に学費と同額の200万円の奨学金を5年間給付し、寮費にも世帯年収に応じた給付型奨学金を用意して、公的支援と組み合わせて学費の実質無償化を目指すとしている。
学校創りの歩みには、2019年6月に神山町役場で学校構想の記者発表をして神山中学校の校舎を視察したこと、2020年の年末までに個人版ふるさと納税で7,700万円の寄付が集まったこと、2021年1月にSansanの寺田親弘が理事長に決まったこと、2021年3月に企業版ふるさと納税の受付を始めたことが載っている。高専は、企業版ふるさと納税が本校に適用され、日本で初めてふるさと納税で学校が設立されることになったとしている。
学校の旧校舎を民間の学校や事業者に譲る、貸すときの手続きは、次の記事に載せた。
廃校の財産処分:手続きが要らない場合、報告で済む処分、国庫納付金と基金、必要書類と提出の時期
手続きが要らない場合、報告で済む処分と承認が要る処分、国庫納付金の算定と基金への積立て、必要書類と提出の目安
次にやること
廃校の活用方針と改修予算を検討する際は、次の事項を確認する。
| 順 | 確認・検討すること | 担当・相談先 |
|---|---|---|
| 1 | 活用に関心のある事業者を探す。希望する用途や必要な条件を聞き、活用方針の検討に反映する | サウンディング、地元事業者 |
| 2 | 耐震診断とアスベスト調査の結果を確認する。未実施の場合は、調査の範囲と実施方法を検討する | 営繕担当 |
| 3 | 調査結果に基づいて改修費を見積もり、解体する場合の費用と比較する | 設計事務所 |
| 4 | 財産処分に必要な手続きを確認する。国庫補助を受けた校舎は、活用方法と処分制限期間に応じて、文科省の承認申請または報告の要件を確認する | 教育委員会、文科省 |
| 5 | 用途を公表する前に、卒業生や地域団体に活用方針を説明し、意見を聞く | 同窓会、自治会 |
用途を確定する前に事業者の関心と必要な条件を確認し、借り手の見込みを踏まえて活用方針を検討する。
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